第一部 ~ 事業承継を知る ~
そもそも事業承継とは何か?
- 定義的に解説すると…
「何を、誰に、どのように承継させるのか」 を決めて、実行すること。
- 創業者が立ち上げ自ら舵をとってきた事業の方向性を維持するためには、会社の経営における理念やノウハウ、人間関係といったものを、きちんと承継させる必要がある。
- 事業承継において所有と経営の分離がすすむと・・・
⇒ 中小企業の多くは、所有と経営が一致していることを前提として機能している。それが急に分離してしまうと会社の機能が停止してしまいやすい(親族間の紛争、従業員のモチベーション、取引先との関係など)。
- そもそも後継者がいなければ、事業の承継は無理。廃業するしかなくなってしまう。
- 後継者不足は深刻な問題となっている。
- 候補はいるけど、資質に欠ける、育成方法が分からない。
- 買い取ってくれる第三者を探すのも実際には困難。
- 誰に承継させるかが決まっても、承継の方法を決めるにあたって出てくる問題が、税金と遺留分。それを解決できるだけの資金があるか否か、また、なければ如何に準備するかということを考える必要がある。
- 相続とは違う!
⇒ 事業承継は相続と違い、相続人だけでなく、事業に関わる人すべてにとって影響するもの。会社の従業員やその家族、取引先やお客様、その地域にまで影響するかもしれない、社会的にも重要な問題であると言えます。
- 創業者、経営者の願いや想いの承継
⇒ 会社の存続、永続的な発展 - そのためには
「何を、誰に、どのように」承継させたいのか、させるべきか - その願いがなければ、事業承継とはいえないと思う。